ファーストチェンマイ 旧市街南側(第2回)

チェンマイの旧市街は、東西南北に正方形を描いたかたちをしています。14世紀~18世紀後半にかけて、チェンマイはラーンナー王朝の首都とされていました。今では、お濠と城壁の一部、5つの門が残っています。




東:ターペー門
西:スアンドーク門
南:チェンマイ門とスアンプルン門
北:チャンクアップ門


旧市街の東側にはピン川が流れており、この辺りには市場が広がっています。一方で西側にあるニマンヘミン通りは、新しいおしゃれエリアですが、こちらへは行かなかったので今回はご紹介できません。次にチェンマイに行くときには、ぜひ散策したいと思っています。


チェンマイの大体の地理、伝わりましたか?私たちがお世話になったホテルは旧市街の南側、チェンマイ門にほど近い場所にありました。この記事では、この付近で体験したことを紹介していきますよ~。





■チェンマイ門市場[食][買]


チェンマイ門市場は、早朝からとても活気のあるマーケット。11時頃にはいったん終わりますが、夕方になると再びたくさんのお店が出ます。外食文化の根強いタイでは、朝でも夜でも、屋台で食事をしている人が多く見られます。持ち帰りの場合、汁ものは無理だろうと思いきや、なんとビニール袋(!)に入れて輪ゴムで口を閉じ、なんでも持ち帰ってしまうんです。



とある商店では、店番のおじちゃんが食事中。左手で電卓を打ってくれました。私たちの注文に応え、缶ビールと水のペットボトルを2本ずつ取り出した彼は、お金を受け取ると何食わぬ顔で食事にもどります。もう一人のおじちゃんもやってきて、「袋だしてやれよ~」風の笑み。このゆるい感じ、何とも言えず、好き!



サイウア(後日登場します)とチキンの照り焼きも買って、ホテルに戻って乾杯です。焼き鳥を口にしたエリちゃんの「すごく手羽先」という感想も忘れられません。寝る前の至福のひとときなのでした。



■サタデーマーケット[食][買][観]


サタデーマーケットの起点はチェンマイ門からすぐ、南西方向に延びるウアライ通りです。土曜日の夕方5時頃~10時頃にかけてやっているので、日程が合う人はいかがでしょうか。チェンマイに来ていたエリちゃんのお友だちと合流して、いざマーケットへ。青パパイヤのサラダ、ソムタムがおいしいと教えてもらいました。



屋台のお母さんが作ってくれるのをじっと見ていると、驚くべきはその手さばき!木臼のフチで材料を軽く固定すると、包丁でサササササー!と一瞬のうちに千切りしていきます。トマトや干しエビなどの材料もパッパッと手際よく放り、唐辛子を入れ、ポクポクポクとこれまたリズミカルに叩いて出来上がり。唐辛子、そんなにたくさん入れないでとお願いしたつもりだったけど、これがとても辛い!汁が触れたところはもれなくピリピリするくらい、辛かったです。けど、ものすごくおいしい!すっかりソムタムの虜になってしまいました。



■シェイクのお店[食]


優しそうな旦那さんと、テキパキした奥さんがやっている、シェイクのお店があります。チェンマイ門の西側の信号に近い薬局の前にあるのを見つけて、何とはなしに買ってみたら、これがものすごくおいしいんですよ。冷たさと甘さが、暑い気候にぴったりです。



エリちゃんはオレオタイティー、私はココアバナナがお気に入り。というのも、二日続けて買いに行き、それぞれ同じものを頼むほどだったんですよね。二日目には、「おっ、また来たね!」といった具合に覚えていてくれて、嬉しかったです。値段はどちらも25THB。街中で買うよりも安いと思うし、氷の残し具合が絶妙で、あっという間に飲み切ってしまいました。チェンマイの思い出の味のひとつです。お店のふたりが元気かどうか、いつも気になります。



■バーンベーカリー(Baan Bakery)[食]


空港からホテルへ向かうタクシーの中から見て、気になったパン屋さん。さっと調べてみると、バーンベーカリーは日本で修行を積んだパン職人のニコムさんが、日本人の奥様とやっているお店であることがわかりました。「チェンマイに住む日本人なら知らない人はいない」とまで言われたら、行かないわけにはいきません。



店内も外の席も、欧米人たちでいっぱいだったので、好きなパンとコーヒーを持ち帰って、ホテルで食べることにしました。ハム&チーズサンド×2、チェリーとカスタードのデニッシュ、チョコクロワッサン、コーヒー×2で計175THB。おいしいのに、お安い!まさかチェンマイにきてこんなにおいしいパン屋に出会えるなんて!



その翌日は早めに起きて、お店で食べることに成功しました。クロックムッシュ、レーズンシナモンデニッシュ、あんパン、カレーパン。日本のパンがおすすめと書いているブログを読んで、あんパンを食べてみたら本当においしかった…。お店でも使われているカップ&ソーサーが売りに出ていて、私たちは迷わずレジに。すてきなチェンマイみやげとなりました。最終日だって日曜日でなかったら、間違いなく行っていたと思います(日曜は定休日です)。


今は旧店舗の近くに移転しています。



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■チェンマイ郊外にある宿泊施設「ホシハナヴィレッジ」

チェンマイが舞台の映画「プール」を観たことのある方なら、ホシハナヴィレッジのことをご存知なのでは?ここへ泊まるのが目的でチェンマイへ行く方もいらっしゃるのではないでしょうか。チェンマイの市街地から車で30分ほどの郊外にあるここは、HIV母子感染孤児の施設「バーンロムサイ」の関連施設なのだそうです。


代表の女性は日本人で、バーンロムサイの工房で作られた商品を売る実店舗が鎌倉にあります。もちろんネットショップも。ホシハナヴィレッジの宿泊代や、バーンロムサイのプロダクツの売り上げは運営資金や子どもたちの薬代にあてられます。チェンマイの郊外で、ゆったりとした時間を過ごすことで、彼らの支援にも協力できるのですね。


BAN ROM SAI ホームページ
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また、2016年には「ホシハナビレッジのおいしいタイ料理」が発行されました。こちらではタイヤイ族というタイの少数民族の料理が食べられるのですが、そのレシピ集となっています。チェンマイの観光についてもページが割いてあるので、読みものとしても楽しめる1冊です。



次回は、「プール」に登場するお寺の紹介から始めます。



※この記事の現地情報は、2015年11月のものです。

アオ・カオソーイ!

タイ北部料理「カオソーイ」をこよなく愛するカオソーイ大使のふたりが、カオソーイの魅力を発信します。東京近郊のカオソーイを食べ歩き、カウントしています。

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